Publications 3月27日、米連邦最高裁判所(Supreme Court)がAmgen v. Sanofiにおいて特許の実施可能要件に関する議論を審理 – Amgen v. Sanofi: Supreme Court to Hear Patent Enablement Arguments on March 27

2023年02月28日

February 28, 2023

by April Abele Isaacson , Tina Williams McKeon  (和訳:穐場 仁)

以前、AmgenとSanofiとの間で属クレーム(genus claims)の実施可能性に関する進行中の紛争についてレポートしたが(以前の記事は次の リンクリンクリンクリンクリンクを参照)、この訴訟はいよいよ最終判決に近づいている。1月31日、米連邦最高裁判所(Supreme Court)は、上告の申立てにより提出された質問2を議論する場を設定した:実施可能性(enablement)は、明細書が当事者にクレーム発明を「製造し使用(make and use)」することを教示しなければならないという35 U.S.C. § 112の法的要件(statutory requirement)に基づくものか、または代わりに、当業者が過度の実験を行うことなく「クレームに係る実施形態の全範囲に到達する」ことを可能にしなければならないかどうか、すなわち、実質的な「時間と労力(time and effort)」を伴うことなく、本発明の全て、またはほぼ全ての実施形態を累積的に識別し製造することを可能にしなければならないかどうか。言い換えれば、「全範囲の実施可能性」の要件はバイオテクノロジー発明に関するgenus claims(属クレーム)を無効にし続けることができるだろうか?

Intellectual Property Owners Association、New York Intellectual Property  Law Association、Intellectual Property Law Association of Chicago、知的財産の教授、および様々なバイオファーマ企業を含む多数の団体によって、30以上のアミカスブリーフ(amicus briefs)が提出された。ブリーフでAmgen対Sanofiの支持は、ほぼ二分された。例えば、14人の教授は共同で、連邦巡回控訴裁判所(Federal Circuit)での最近のgenus claims(属クレーム)の実施可能要件(enablement)のアプローチは、法的要件(statutory requirement)を超えており、化学・バイオテクノロジー分野の解析では不必要で過酷であると主張した。一方でEli Lillyは、米連邦最高裁判所(Supreme Court)は機能的な制限のみを伴うクレームを無効すると決定するべきと主張した。

2202年4月、連邦最高裁は、アメリカ合衆国の見解を表明する準備書面を提出するよう連邦法務総裁(the Solicitor General)に勧告したが、連邦法務総裁(Solicitor General)は裁判所に対し事件の審理を拒否するよう勧告した。政府の勧告にもかかわらず、2022年11月に連邦最高裁は、Amgenの申請の質問2を受理した。2月10日、アメリカ合衆国はアミカス・ブリーフ(amicus briefs)を提出し、口頭弁論への参加に動き出した。2月21日、連邦最高裁は連邦法務総裁(Solicitor General)に対し、アミカス・キュリエ(amicus curiae)として口頭弁論に参加許可、分割弁論、および口頭弁論の時間の拡大についての申立を認めた。しかし、連邦最高裁は、American Chemical Societyの化学および法律部門の口頭弁論参加を拒否した。

3月27日の口頭弁論では、Amgenは35分、Sanofiは20分、アメリカ合衆国は15分の持ち時間で弁論を行う。オーディオ録音は、後日、連邦最高裁のウェブサイトにて掲載される。バイオファーマ企業や業界の利害関係者にとってはこれ以上にないほどの大きな利害であるため、口頭弁論において、連邦最高裁の質問やコメントから何を読み取れるかを検討することは魅力的であろう。裁判所の夏季休暇前に判決が下ることが期待される。米連邦最高裁判所(Supreme Court)の判決がgenus claims(属クレーム)および機能的用語(functional terms)に密接な関係があるため、裁判が進行するに従い適宜投稿を行う予定。

April Abele IsaacsonはKilpatrick Townsend & Stockton, LLPサンフランシスコオフィスのパートナーであり、Tina Williams McKeonはアトランタオフィスのパートナーである。

表明された意見は著者のものであり、必ずしもKilpatrick Townsend、そのクライアント、またはそれぞれの関連会社の見解を反映するものではない。本稿は一般的な情報目的のためのものであり、法律上の助言であることを意図したものではなく、法律上の助言とみなすべきではない。

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