Alerts Alert: 当事者系レビュー(IPR)での弁駁(Replies)はどこまで許されるか? – Alert: PTAB IPR Replies – How far is too far?

2023年08月11日

by John C. Alemanni  (和訳:穐場 仁)

2023年8月11日、連邦巡回控訴裁判所(CAFC)は先行となる判決(precedential decision)において、当事者系レビュー(inter partes review)手続における申立人の弁駁(Replies)の許容範囲に関する指針を示した。Rembrandt Diagnostics, LP v. Alere, Inc., Case. No. 21-1796 (Aug. 11, 2023). CAFCは、過去の他の事件において申立人が許容範囲を超えた反論を行いPTABが申立人による弁駁内容を適切に除外した事件について議論し、また、弁駁書が適切であった事例との対比を行い、この事件では弁駁内容は適正であったと結論付けた。

CAFCがあげた申立人が許容範囲を超えていた事案では、弁駁所において申立人は複数の公知文献を組み合わせる動機があることを主張してある限定が開示されていることを示そうとしたが、申立書の段階では単一の公知文献しか引用していなかった。Slip, 10. 別の事案では、「申立人が特定の配列決定ステップを実行するために、どのような方法も使用することができると申立書のなかで包括的に主張した」が、その後「理論を変更し. . .以前には特定されていなかった公知文献の実施形態を引用して主張していた」。Id., 11 (引用省略)。

その後、ある意味で申立書より広範な弁駁が適切であった事例を引用し、CAFCは「以前に、弁駁の内容が応答的であり、既に提起された主張を単に拡大したものであれば、申立人による弁駁は適切であると判断してきた」と指摘した。Slip, 11. CAFCは、また、弁駁書は「同じ法的議論」をサポートするために「同じ先行文献」に依拠していれば、申立書と同じ「法的根拠」を適切に主張している」とも判断した。Id., 11-12 (引用省略)。CAFCは、「弁駁書及び追加弁駁書の本質は、37 C.F.R. § 42.23(b)の範囲内で、先に提起された主張に(異議をとなえ、反論し、説明し、信憑性を低下させる、等の)応答をすることである」と結論付けた。

この特定のケースにおいて、特許権者は、申立人の弁駁書において、申立人が先行文献を改良するための新たな議論の根拠としてコストと時間の削減を不適切に提起したと主張した。Slip, 12. しかしCAFCは、この弁駁での主張と組合せの動機がなかったとする特許権者の主張との間に関連性を認め、また、この弁駁書は「以前に提起された効率性の主張の正当な拡張」であると判断した。 Slip, 13. したがって、CAFCは弁駁での主張が、「審理開始決定(Institution Decision)および特許権者の反論(Patent Owner response)に対応するものであり、PTABが弁駁内容を検討したことに誤りはない」と結論づけた。Id., 15.

申立人にとっては、本ケースは弁駁書の主張が特許権者の答弁書と審理開始決定に応答しなければならず、かつ申立書の主張と関連性がなければならないことを強調している。特許権者にとっては、本ケースが、申立人が申立書から逸脱するポイントを明確にするのに役立つだろう。

Click here for the Original English version.