Alerts 連邦巡回控訴裁判所、意匠の有効性テストを覆す – Federal Circuit Upends Design Patent Validity Test

2024年05月22日

Written by Michael A. BertelsonMegan E. BusseyRussell A. KornSteven D. Moore and Melissa L. Love    (和訳:穐場 仁)

自明性(obviousness)によりしばしば無効とされる特許(utility patents)と異なり、意匠(design patents)は、歴史的に厳格な有効性のテストが適用されてきたため、自明と認められることは稀であった。連邦巡回控訴裁判所(CAFC)は、意匠の自明性に関する現行法を覆す大合議判決(en banc decision)を発行し、これにより意匠に対する明白性の挑戦は、今後、侵害の主張に対するより有効な防御手段となる可能性が高い。

CAFCによる2024年5月21日のLKQ Corp. v. GM Global Tech. Operations LLC, No. 21-2348, slip op. at 15 (Fed. Cir. May 21, 2024)大合議判決は、米意匠の自明性を評価するために何十年にわたり用いられてきたRosen-Durling テストを覆した。Rosen-Durlingテストは、(1)クレームされた意匠と「基本的に同じ(“basically the same”)」である意匠を主引例として特定すること、および(2)副引例は主引例に「非常に関連性が高く(”so related”)」一方の文献からの特徴が他方の文献への適用を示唆するものであることが要求された。実務では、 Rosen-Durlingテストは意匠を無効にするための高いハードルを作り出した厳格なテストであることが実証されており、主引例が「基本的に同じ(“basically the same”)」であると特定する要件を超えることができる例は過去ほとんどなかった。

LKQ の大合議判決は、Rosen-Durling テストの2つの要素を覆し、Rosen-Durling はもはや意匠の自明性を評価するための適切な枠組みではなくなった。代わりに、LKQ は、特許の自明性を評価するために使用されるGrahamファクターが意匠にも使用されるべきであるとしている。さらに、LKQは、KSRの最高裁判決で示された柔軟な自明性判断は意匠にも適用されるとした。

LKQは、意匠の文脈でGrahamおよびKSRの枠組みがどのように使用されるべきかについて、いくつかのガイダンスを示している。例えば、先行技術の範囲と内容を検討する場合、類似技術(analogous art)の要件が使用され、依然として、特定されなければならない主引用は類似技術からのものでなければならない。CAFCは、2つの要素から成る類似技術判断の第1要素、クレームされた発明と同じ分野の技術(the same field of endeavor)か否かについては意匠に適用されるべきであると判示したが、第2要素である、引例が発明者に直面する特定の問題に合理的に関連している(reasonably pertinent to the particular problem faced by the inventor)か否かについては、意匠に適用することに疑問を呈した。

LKQは、GrahamおよびKSRが意匠にどのように適用されるべきかについて、いくつかのガイダンスを提供しているが、これが実務でどのように機能するかについて具体的に明らかにすることは、今後の判例に委ねられる部分も多い。不明確な部分も多いが、明らかなことは、自明性が米意匠において、従来よりもはるかに重要な役割を果たすようになり、そして意匠の保護、意匠の行使、および意匠侵害の主張に対する防御の戦略が、本法律の大きな変化を考慮して大幅に進化する必要があるということである。

LKQ大合議判決(en banc decision)についてはこちらhereから。

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