Alerts USPTO、コンピュータで生成された電子画像の意匠特許保護に関する補足ガイダンスを発行 – USPTO Issues Supplemental Guidance on Design Patent Protection for Computer-Generated Electronic Images

2023年12月12日

Written by Christopher ThomasJustin Eurek and Babak Kusha  (和訳:穐場 仁)

2023年11月、米国特許商標庁(United States Patent and Trademark Office, USPTO)は、コンピュータで生成された電子画像に関連する意匠特許出願の審査に関する補足ガイダンスSupplemental Guidanceを公表した。本ガイダンスは、コンピュータで生成された電子画像をクレームする意匠特許が、35 U.S.C. 171に基づく製造品の要件(article of manufacture requirement)を満たしているかどうかを判断する際のガイダンスとして特許審査部に提供された。USPTOが述べているように、本ガイダンスは新たな実務や手続を提供するものではなく、ディスプレイパネルに表示されるコンピュータアイコンやグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)、またはその一部は、35 U.S.C. 171.の「製造物(article of manufacture)」と見なされるという長年の解釈を再確認するものである。

本ガイダンスは、パネル(例えば、コンピュータ画面、モニタ、コンピュータ・ディスプレイ・システム、携帯電話画面、仮想現実/拡張現実ゴーグル)上に表示される画像と、パネル上に表示されるコンピュータアイコンやGUIとを区別しようとしている。注目すべきことに、本ガイダンスは、ディスプレイパネル上に表示されるコンピュータアイコンやGUIは、コンピュータアイコンまたはGUIを表示するパネルの操作において「不可欠で能動的(integral and active)な構成要素」であると説明している。対照的に、本ガイダンスは、コンピュータアイコンやGUIではないパネル上に表示される単なる画像は、コンピュータの動作において不可欠で能動的(integral and active)な構成要素ではなく、35 U.S.C. 171.の法定主題を構成しないと指摘している。本ガイダンスは、現時点での法を再確認するものであり、画像単体やコンピュータ画面上の画像は意匠特許によって保護することができず、著作権のような他の手段がそのようなデザインを保護する適切なルートとなり得る。

本ガイダンスはまた、コンピュータで生成された画像が35 U.S.C. 171に基づく意匠特許保護を受ける資格があるか否かを判断する際に、審査官にいくつかのファクターを示している。コンピュータで生成された画像の適格性を判断する際のファクターには、以下のものが含まれる:

  • コンピュータで生成された画像のクレーム及びタイトルが、ディスプレイパネル上のアイコン又はGUIに向けられるかどうか(例えば、「アイコンを有するコンピュータ画面」は許容可能なタイトル及びクレームとして例示され、一方、「コンピュータ画面のためのアイコン」は許容不可なタイトルとして例示された);
  • 図面が、物品に具現化されたデザインを完全に開示し、ディスプレイパネルに具現化されたコンピュータアイコン又はGUIを描写するに十分な態様で、ディスプレイパネル又はその一部を示しているかどうか、及び
  • 開示が、全体として、製造品(article of manufacture)に具現化された、コンピュータで生成された電子画像を含むデザインに向けられているかどうか。

本ガイダンスは、ソフトウェアベースの特許(utility patent)の適格性のハードルが高いことを考慮して、コンピュータプログラムのコンピュータ生成電子画像(アイコンやGUIなど)の意匠出願が増加していることに対応するものである。これは、USPTOが2021年に、製造品要件(article of manufacture requirement )の解釈を仮想現実および拡張現実のデザインに適用すべきかどうかについて意見を求めたことに続くものである。本ガイダンスは、仮想現実および拡張現実のデザインについて更なる明確性を提案するものではなく、代わりに、従来のアイコンやディスプレイと結びついたグラフィカル・ユーザ・インターフェースに関する既存のガイダンスを繰り返すものである。注目すべきは、USPTOが意匠特許実務者向けの別個の資格を発表した数日後に、この補足ガイダンスが公表されたことである。

新しく発行された補足ガイダンス(Supplemental Guidance)は、GUIデザインのための製造品要件 (article of manufacture requirements)に関する「基本に立ち返った」ものであるが、ソフトウェアの革新を特許(utility patent)で保護しようとするクライアントは、発明の追加的な保護のレベルを提供するためにGUIの意匠特許出願も検討することが賢明であろう。

記載されている意見は執筆者に属し、必ずしも当事務所、クライアント、またはそれぞれの関連会社の見解を反映するものではありません。本記事は、一般的な情報提供を目的としたものであり、法的な助言を意図したものではなく、法的な助言として解釈されるべきものでもありません。

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